この日記はもともと「劇団公演の宣伝のために全員がそれぞれ書く」といった趣旨で始まったものなので、劇団が解散した今となっては基本的にそのレーゾンデートルを失っておるわけだが、オカモリくんの要請により、扉座公演の宣伝を書いておく。
えー。
来る12月1~5日、新宿紀伊國屋ホールで上演される横内謙介脚本演出の『新浄瑠璃朝右衛門』はとてもよいお芝居なので、行ける人はぜひ観に行ってほしい。
オレは『取り立てやお春』御園座公演のためにその時期はすっぽりと名古屋にいるので、先週末にあった厚木文化会館公演のほうを観てきた。
原作は小池一夫/小島剛夕の『首斬り朝』という往年の劇画なのだけど、その世界を浄瑠璃に乗せた小劇場芝居でみせるという、ちょっと変わったスタイルの上演なのだけど、これが実にうまくいっている。
いい舞台だった。
オカモリくんもかっちょいい。
有馬も切れ味がいい。
元来扉座という劇団は、こういう芝居をやる時にこそ、その真価をもっとも発揮するように思う。
等身大の登場人物によるリアルな会話劇みたいなやつよりも、「全員高校生!」とか「真っ向から生真面目に時代劇!」とか、ちょっとそういうムチャをやろうとする時がいい。
つまりは、何より胸を打つのが劇団としての「熱」なのである。
こればっかりはプロデュース公演では絶対に出せない味わいである。
ま、マジな話、観て絶対に損はないと思う。
お時間のある方はぜひ!
あと同じく5日まで座・高円寺でやっているMONOの『トナカイを数えたら眠れない』もお勧め。
こちらも例によって劇団でしか出せない絶対的なアンサンブルを堪能できる。
できたらこちらもぜひ!
あ、あとこちらは東京公演は終わってしまったけど、燐光群の『三分間の女の一生』も良かった。
最近の燐光群公演の中ではあきらかに出色の出来で、個人的には燐光群のベストだと思ってる。
これからいろいろと地方公演を行うそうなので、お近くで観られる方はこれもぜひ!
何か知り合いんちの宣伝ばかりで我ながら何だかなぁという感じだが、どれも自信をもってお勧めします。
それでオレの全人格を判断してもらってもかまわないとさえ思ってる。
いや、全人格はちょっとイヤだな。
趣味な。
オレの趣味。
オレの趣味、当然ながら自分では悪かないと思ってる。
信じてちょんまげ。